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管財税務 Archive

年末調整過納額の還付請求にかかる委任状

質問を賜りました。

 破産に係る税務で、下記の事項についてご経験等ありましたらお教えいただければ幸いです。
 年末調整過納額の還付の質問です。

(事例)
H27.12月に年末調整還付金として合計50万円を30名の従業員に還付しました。
上記のうち20万円をH28.1月の源泉所得税に充当し、H28.1月は0円の源泉税納付書を税務署に提出しました。

年末調整控除未済額が30万円ある状態で、破産手続き開始がありました。

源泉所得税の年末調整過納額の還付請求を税務署に提出し、年末調整控除未済額30万円を会社の破産管財人に還付してもらう予定です。

源泉所得税の年末調整過納額の還付請求の際には、”給与等の支払者が、年末調整により過納額が生じた給与等の受給者各人から過納額の請求及び受領の権限の委任を受けている旨の「委任状」を作成し、各人の印鑑を押印して提出する” とあります。

ここで問題が生じております。既に会社は破産し、従業員はいない状態であるので、30名全員の印鑑を押印した委任状を作成することが、実際には不可能な状況です。
このような状況では、源泉所得税の年末調整過納額の還付を諦めざるを得ないのでしょうか?
実務上、他の手段があるものなのでしょうか。例えば、代表者や破産管財人の押印のみの委任状でOK等。

よろしくお願い致します。


 ズバリ経験がありません!(申し訳ありません)
 とはいえ、さてどうなんでしょう、委任状の手配が出来ないという上申書を添えて、破産管財人だけの名前で、還付請求を行うことになるケースかと思います。
 感覚としては、破産法人として納税額の過納状態にありますので、何らかの形で破産財団に取り戻すことができるのではと思います。

(知人の管財人経験者に『経験ありませんか?』と聞いてみますので、なにか趣深い事例にあたりましたら、またここに記します)

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消費税:課税取引の受取消費税分だけの納付は可能か?

質問を賜りました。(またまた久々の更新です)

 法人管財事件で、破産管財人が破産会社の什器備品や建物の売却等、消費税の課税取引を行ったが、税務申告費用を負担するだけの破産財団が形成されていないことがあります。
 その場合に、赤字覚悟で申告をするか、申告をしないで済ますか、破産管財人は迷います。
 その中間的な方法として、当該課税取引の受取消費税だけ納付書で納付することは、問題ありますでしょうか。


 個人的には「是非やりましょう」と言いたいところではありますが、現実的には、その状態(換価に伴う受取消費税分だけを納付書に記載してハイコレ納めますわー、というやり方)では、税務署が受け付けてくれません。
 いきなり納付したとしても、いわゆる「誤納」扱いとして還付されます。課税期間の納税額について所定の申告書様式で計算してくれ、という反応がやってきます。
 ということで「問題があるか否か」と問われれば、「税務署は『問題がある』と言うでしょうね」という回答になります。

 とはいってもこれは実際、本当に(本当に)よくある悩みごとでして、結構聞かれることが多い内容です。
 
 私が以前、同趣旨で税務署に相談した際には、応対した職員から「ハァ?何言ってんの?あなたの職業は何ですか?」という対応を受け非常に 立腹し そらそうですよねと恐縮したものです(遠い目)
 ただ、破産管財人が「税務申告費用を負担するだけの財団がない。だが納税したい。ついては当該受取消費税についてだけ、納付税額を決定してほしい!」(私は他の細かいところまでしっかり申告内容をまとめる時間的な余裕が無い!)と、正面から?攻めてみるのもアリかもしれません。
 
 ということで結論が曖昧ですが、まあ、そういう論点だということをご理解いただければと思います。

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破産法人の中間申告が不要である根拠(法人税)

質問を賜りました。

 メイン記事の2011-08-08「中間申告・予定申告はしなければならないか?」の追記で、
 ” 中間申告というのはそもそも『清算中の法人』については適用がありません ” という一文が気になりました。
 よろしければ、根拠となる条文等を教えて下さいませんか?


 法人税法71条です。同条は中間申告の条文ですが、第一項の最初のカッコ書きで「清算中のものを除く」と記されております。

 第七十一条 (中間申告) 
 内国法人である普通法人(清算中のものを除く。次条第一項において同じ。)は、・・・略・・・税務署長に対し、次に掲げる事項を記載した申告書を提出しなければならない。


 なお、消費税法においてはこの趣旨の条文はありません。間違えやすいところですのでご注意下さい。

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破産決定日以後の均等割

質問を賜りました。(久々の更新です)

 清算事業年度の均等割について疑問があります。
 書籍P.26以降~で、”破産手続開始決定までは均等割が発生するがそれ以後は発生しないので、清算事業年度以降は申告不要” との旨で記述がみられますが、市区町村その他のwebを見ると、清算事業年度中であっても均等割を免除するというような記載はみられません。
 その他税理士さんやら弁護士さんやらのwebを見ても、結局市区町村の判断なので直接お問い合わせください、というようなオチとなっております。
 均等割はかからないという意味は、実務上無視しても影響がない、という意味なのか、それとも何か法的な根拠があるのでしょうか。


 結論から言うと、前者です。実務上無視して構わない、という考えです。

 とはいってもまったく根拠の無いところで主張してもアレなので、若干の補足を申しますと、「均等割の課税根拠となる『事務所または事業所』というのは、破産してしまった後はもはや存在しないも同然でしょう」という考え方によるものです。
 破産手続中であっても、登記上で本店は残ることになります。この点を以って「破産手続中でも均等割はかかる」というのも正解かとは思います。
 ただ、現実を考えますと、破産以後、残務処理というのは破産管財人の事務所で行われるのが常であり、従前の事務所または事業所は、退去や処分を待っているだけのものになります。従ってそこはもはや形骸化したハコモノになっているに過ぎませんので、そこに課税するのは意味が無いんじゃないの、という想いがあります。

 経験則としては、破産開始になった時点で事業所廃止の届出を提出し、そこで働いている人も居らず(従業員は全員解雇している)、そこで常時作業している人が居ない、という状態であることを申出すれば、地方税の当局からはそれ以上の指摘は無いのが普通である。…というところになります。


(追記:2016/9/29)

 この件の趣旨は、法人が破産するときの流れとして
(1) 通常どおりフンフンと事業を営む
(2) 廃業・事業廃止となり、従業員を全員解雇する
(3) 破産申立への手続に入る
(4) 破産手続開始決定
 というふうになるわけですが、このとき、(4)以降は均等割がかかりませんよねということです。

 で、経験則として、均等割がかかるのは(2)までですよね、という旨でも、認められています。
 破産後に受任した段階で、この旨で異動届(詳細後述)を提出し、その後、地方税の確定申告を行うときのカウント月数を、期首から(2)の日までとして行うというやり方です。

 異動届は
 ・異動事項: 事業所廃止 ●月✕日 ←(2)の日) 
 ・添付書類: 報告書(法人用)のコピー (事業廃止日や従業員解雇日が記載されているページ)
 という旨で作成しています。

 根拠があって絶対認められる!とまでは言い切れませんが、参考になさってみてください。

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破産管財人の法定調書作成義務の範囲

質問を賜りました。

 ご意見をお伺いしたい事項がございます。

 破産管財業務で、例えば、不動産を売却し、司法書士や不動産会社に報酬を払う、税務申告を行い、税理士に報酬を支払うことがございます。この場合、破産管財人に法定調書を提出する義務が生ずるものと思われます(所得税法225条等)。

 しかし、所得税法施行規則をみますと、単に当該支払に関する調書だけでなく、合計表を作成し、年中に支払った金額等を書くようになっております。
 そこで、問題がでてまいります。破産管財人は開始決定以降に、年中に支払った司法書士、不動産会社、税理士に対するもののみ合計表に記載し、提出すればよいのか、それとも、開始決定前も含め、破産会社が年中に支払ったもの全部について、法定調書を提出しなければいけないか、です。
 現実的に、開始決定前の支払に関する法定調書を作成することは困難だと思います。法律上、「支払をする者」は「その支払に関する調書」を提出すればよいと書かれておりますので、破産管財人は破産管財人が支払ったものに関する法定調書に限定して、合計表や支払調書を作成すればよろしいのでしょうか。そう考えるとすっきりします。

 それに関連して、破産会社が破産し、破産管財人が従業員を解雇した場合、退職してから1ヶ月以内に源泉徴収票を発行しなければなりません。発行する義務があるのかどうかも議論がありますが、発行しないと従業員が困るので発行するのが通常だと思います。
 そこで発行した場合の源泉徴収票を、更に、税務署と市区町村に交付するべきなのでしょうか。
 上記のように、法定調書は、破産管財人が支払ったものに関する法定調書だけを作成し、提出すればよいと解釈した場合、税務署に提出する義務はなくなるように思われますが、作成しているので、提出しなくてよいという結論も座りが悪いように感じます。

 更には、給与支払報告書及び総括表(地方税法317条の6)を市区町村に提出する必要があるのかどうかも気になっております。
(立替払等を行った場合、立替払を受けた部分は退職所得と見なされますので、厳密に行うと、源泉徴収票を訂正する必要がでてまいりますので同様の問題が生ずるものと理解しております)。

 実務的には、法定調書も作成しない場合が多く、作成した場合も、税務署や市区町村に源泉徴収票や支払調書を参考書類として送っている程度で、合計表や総括表等まで作成していないのではないかと思っています。

 そのあたりはいかがでしょうか。是非、先生のご意見をたまわりたく、宜しくお願い申し上げます。


 たしかに、法定調書の類は、細かくやり始めたらキリが無いですね。
 ご指摘の論点は、細かく突っ込まれたら、「すべて管財人がもろもろ作成提出する必要がありますよねー」となりますので、何とかしたいなあというところです。

 これに関する私の意見は

・管財人が主導権をもって払った分(管財業務上に行った登記や申告に関して、司法書士や税理士に報酬を支払った分)の、支払調書そのものは提出する。
・開始決定前の分の各種報酬についての支払調書は、基本的には無視。(資料が揃っており、かつ、然るべきところから「出しておくれ」と言われたら、シブシブ提出する)
・法定調書の合計表は、これまた基本的には無視。(年間トータルが不明だから出せません、という主張をしてみる)

・退職従業員に対する源泉徴収票の内容について、市区町村への提出はする。(源泉徴収票を作成して本人に交付するなら、同じものをあと2枚作成して、市区町村くらいまでは送っても手間ではないでしょうねという感覚)
・上記源泉徴収票について、税務署に提出する要件を満たすとき(通常の従業員で年末調整しなかったら250万を超えるときには提出する、云々)には、まあ出してもいいかなというところ。
・総括表は無視。(トータル不明だから出せません、という主張)

 という感じです。
 もちろん細かいところを突っ込まれると言い逃れは出来ないのですが、まあ、管財人としても、細かく数字を追えるところとそうでないところもあるわけですし、税務当局側に「課税のために最低限必要なデータ」を提供すれば、あまり文句も言われることはない(経験則)と思っておけばいいのではないでしょうか。

 支払調書や源泉徴収票の単発書類を提出したあとで、税務署から「合計表出しておくれ」とか、市役所から「総括表出しておくれ」とか言われたら、「えーそうはいっても年間トータルの数字なんて、正直、管財人が1円単位で把握できませんよ。すでに提出した個別のモノで何とかご対応いただけませんか?」と頑張ってみるのがいいと思います。
 で、それでも「いやそうはいっても出してもらわないと困る」という主張をされた場合には、シブシブ提出する。という感じです。

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破産財団に属する課税資産の処分に係る納税義務者

特に目新しい論点ではありませんが、平成25年11月に、こんな質疑応答事例が追加されています。
まあ、常識的な解釈ということになりますね。

破産財団に属する課税資産の処分に係る納税義務者

【照会要旨】
 当社は、破産宣告を受けましたが、破産財団に属する課税資産を破産管財人が処分した場合、その課税資産の譲渡に係る納税義務者は、破産法人である当社となるのでしょうか。

【回答要旨】
 破産財団(破産法人の総財産)の管理及び処分をなす権利は破産管財人に専属することとなりますが、破産手続中であっても破産法人は存続し、破産財団は破産法人に帰属します。
 したがって、破産手続中に破産管財人がその地位に基づいて行った課税資産の譲渡に係る納税義務者は、破産法人となり、破産法人の基準期間における課税売上高により納税義務の判定を行います。
 なお、納税義務の履行手続は破産管財人が行います。

【関係法令通達】
 消費税法第2条第1項第7号、消費税法基本通達1-2-2、1-2-3


どうせなら、「破産財団に属しない(放棄された)課税資産の処分に係る納税義務者」についても言及してほしいところであります。
 

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課税売上ゼロの場合の管財人報酬にかかる消費税還付NGの根拠

質問を賜りました。

 会計事務所に勤務している者です。書籍「破産管財の税務と手続」の内容についてその中で一点疑問に思ったところが有ります。

(P.173)
 管財人報酬を支払ったからといって、直ちにそれに係る消費税額が還付になるかというと、必ずしもそうとは言い切れません。
 消費税法上、仕入税額控除の計算については所定の方法がありまして(消費税法第30条)、管財人報酬が確定した課税期間において、何らかの課税売上が生じていなければ、この管財人報酬に係る消費税について、仕入税額控除となる額は算出されないような規定になっているからなのです。
 この規定を適用すようとするならば、管財人報酬額が確定する課税期間に、破産法人として何か課税売上が発生する必要があります。具体的には、棚卸資産の売却とかになるでしょう。
 ただ、資産の売却タイミングを調整できればいいのですが、実際うまくいくかどうかは難しいところです。


 上記において課税売上がないと管財人報酬に係る消費税は還付されないとありますが、管財人報酬が確定した課税期間が課税事業者であれば、課税売上がなく、差引税額がなくても、消費税法第46条により、管財人報酬に係る消費税について任意的還付申告ができるのではないでしょうか。
 お手数をお掛け致しますが、ご回答いただければ幸いです。


 ご質問の件ですが、判断に迷う点であるのは確かです。
 結論を先にいうと、「何らかの課税売上が生じないと、還付税額が発生しない」という理由は、「仕入税額控除額を計算する際、管財人報酬が、個別対応方式においては『共通対応仕入』に属するから」というところにあります。

 控除対象仕入税額は、「全額控除方式」「個別対応方式」「一括比例配分方式」の、いずれかの方法で計算することになりますが、課税売上がゼロの場合には、課税売上割合が(ゼロとなり)95%を超えることはありませんので、「全額控除方式」は適用できません。
 ということで、課税売上割合が95%未満である場合に選択する、「個別対応方式」か「一括比例配分方式」のいずれかで計算することになります。

 ここで、一括比例配分方式で計算するとしますと、課税売上割合がゼロなので、控除対象仕入税額がゼロとして計算されます。

 で、個別対応方式で計算するとしますと、ここで問題になるのが、「管財人報酬が、どの種類の仕入に該当するか?」というところです。つまり、「課税売上対応仕入」「非課税売上対応仕入」「共通対応仕入」のどれに当てはまるの?ということです。
 これについては、管財人報酬は弁護士報酬である以上、基本通達11-2-12にあるように「共通対応仕入」に該当すると判断するのが一般的です。
 実際に、管財人の現実的業務を考えますと、資産の換価で、土地や建物や有価証券を処分したりするわけですから、その業務で発生する消費税法上の取引は、課税売上であったり非課税売上であったりします。つまり管財人報酬は「共通対応仕入」に該当する、と判断するのが賢明です。
 となりますと、個別対応方式での計算においては、共通対応仕入に該当する部分の仕入については、課税売上割合がゼロである場合には、控除対象仕入税額が計算されるしくみにはなっていません(ゼロになる)ので、個別対応方式で計算しても、控除対象仕入税額はゼロ、と判断することになります。

 以上より、「消費税法第46条により、申告書の提出は可能だが、計算をしても、還付税額は出てこない」ということになります。
(何らかの事情により、『この管財人報酬は、課税対応仕入に該当するものだ!』と主張できるのであれば、還付税額が出てくることにはなりますです)

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滞納国税との相殺

滞納の国税があるときに、新たに申告を行って還付税額を発生させるとしたときには、
国税通則法57条により、強制的に充当されることになるが、
これが民法や破産法との関係で、なにかバッティングすることはあるのだろうか?

実務的には、「滞納がありますので今回の還付金はそれに充当しますよーん。ハイこれが新しい交付要求ね」
といって新たな通知書がペラッと送られてきてオシマイ、しか経験が無いのだが。


(もう少し検討を加える予定)

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空白の申告期間がある場合

空白の申告期間がある法人が破産して、「財団がそれなりにあるから、まぁ申告しましょうかね」となったときに、
ではどれくらいの精度で、どの期間分を行うか、は判断が難しいところですなあ。

・破産手続開始決定日の属する事業年度
・決定後、残余財産確定事業年度まで
を申告すれば、まぁ管財人としての責務は果たしているのではないかと思いますが。

いずれにせよ、何らかの申告をするなら、税務署との事前すり合わせは、避けて通れないと思うし、
法人名義の預金通帳の履歴を取り寄せたりして、どれくらいのレベルで取引が復元できるか、を判断しながら、
・期間の取引を拾って損益を認識して決算を組んでいくか、
・資料散逸の場合のやむを得ないケースでの申告方式で乗り切るか、
を決めていくことになるんでしょうな。


(もう少し考えてみよう)

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最終貸借対照表の負債

質問を賜りました。

 知人の弁護士より破産管財税務をこれまで3件請け負いまして、現在新たに2件請け負って申告作業中です。
 前3件の清算結了時の貸借対照表は、資産が管財人の普通預金だけで、負債が支払手形、買掛金、借入金などを残したまま申告して終了しています。

 で、最初の破産会社の申告時に、負債を益金に振り替えて0にするように処理しようとしたら、弁護士に「負債はそのまま残して申告して欲しい」と言われそのように申告しました。
 破産するような会社ですから繰越欠損金額は多額にあり、益金認定されても所得は出ないのですが、どうも腑に落ちません。
 ここのところを、実際にはどのように申告しているのかご教授いただけたらと思います。


結論から言うと、負債はそのままにして申告しています。

破産法人の場合、最終的な残余財産確定時というのは、資産のほうは換価が完了し管財人口座に預金残高が残っているだけ、負債のほうは支払手形・買掛金・借入金などが残っている、という状態です。
その際は一般的に、資産<負債です。

管財手続としては、当然ながらその後、負債のほうの関係者(破産法人から見て債権者)に対し、それぞれの債務の種類に応じた弁済順に添って、資産の管財人口座預金残高を、債務額に応じ、按分配分していくことになります。
これがいわゆる破産管財でいう配当手続なのですが、この配当手続の段階に入ったときには、破産法人の課税関係はノーケアで構いません。

破産法人の税務申告をするときは、
・財産の換価の段階で発生する課税関係を認識し、そこをピックアップして申告内容に織り込む
・資産のほうの換価が完了した時点で、真っ赤っ赤のB/Sが出来て、課税関係の認識作業は終了(=残余財産確定事業年度の申告をして、税務申告は終了)
・換価完了の後の配当手続においては、課税関係は無視
と捉えて構わないと思います。


ここでご質問にあるような『負債を益金に振り替えて0にするよう処理』をしますと、これは破産法人側で債務免除益を認識することになります。
実際に、破産手続中に、債権者側から債務免除を受けたのであれば、そのとおりに処理すべきでしょう。(例えば債権者側が早期に貸倒損失を計上するために、書面に拠る債務免除通知を送ってきた場合など)
ですが、これはなかなか稀なケースかと思います。

なので通常は、いくら繰越欠損金が多額にあったとしても、債務を益金に振替ることは無いでしょう。
債務のほうについてはあまり触らずに、資産のほうの動きを注意して課税関係を認識し、換価が完了したら最後の申告をしてハイお疲れ様でした、という流れでいいと思います。


なんといいますか、最後の配当(税務上でいうと残余財産分配のような感覚になります)の時点で、感覚的には債権者から借金の棒引きをしてもらうような感覚になり、「そんじゃー債務免除益を計上しないといけないんじゃね?」と思ったりするのですが、
破産手続の流れを見ると、そこは債務免除でも何でもない、なので負債から益金に振替える必要はない、という感覚で、決算申告へ進んでいけばいいのではないでしょうか。


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