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2018-08

破産財団から放棄された不動産の、税務申告上の処理について

質問を賜りました。

 管財人が換価手続き中に財団から放棄した抵当権付き不動産は、破産法人の申告上どう考えればいいのでしょうか。
 
 売却したわけでもないので、会計処理もできないように思います。
 結果、換価終了時に最終申告をする際、決算書上の資産の部に残ってしまい、残余財産確定とはならないような気がしてしまいます。

 管財人からはよくあることと言われ納得もしており、税務署に問い合わせ中ですが、返事が中々こないもので困っております。
 勘違いしていのるかもしれませんが、教えて頂けると幸いです。


(1) まず、申告上においてですが、これは管財人においてはノータッチです。([管財税務]新版 P.219あたりを参照)
 財団から放棄した時点で、当該不動産の管理処分権が「破産管財人」から「破産法人そのもの」へ移ることになりますので、管財人がいろいろやりたくても、もはやできないよね、だからしゃーない。という流れになります。

(2) んでもって、会計上の処理についてはどうするの、BSにそのまま載せておくの、という点ですが、
 これについては(これが正しいのかどうかはわかりませんが)「固定資産放棄損」という科目で、特別損失処理を行っています。
 ただ、税務上、これを損失として処理していいのか?という疑問は残ります。ご質問内容にもありますとおり、破産法人を主体として考えたときには、所有権が完全に手放されたというわけではないからです。
 なので、これまた曖昧な処理かもしれませんが、当該放棄損相当額を別表四で加算調整しています。

という感じで、会計および税務上の処理を整えて、申告作業を行う。私の場合はそんなところですねー。

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無申告の為に、消費税の基準期間が不明の場合

質問を賜りました。

 破産管財人からの依頼で、破産管財手続中における法人税申告と消費税申告を依頼されました。
 当該法人は、3期連続で無申告です。会計データや資料は通帳しかありません。

 法人税申告については、簡易な形式での、開始決定時の貸借対象表とその後の収支計算書により申告はします。
 消費税申告については、一部財産処分により課税売上と課税仕入は発生するものの、過去において無申告のため、「基準期間」の判定ができないという状態です。
 ということで、通帳の入金からは売り上げは類推できますが、発生主義による「基準売上高」を越えているかのいないのかの立証はできません。

 さて、そのようなケースでの清算時における消費税申告はどのように取り扱うのでしょうか。
「基準期間」における売上高(の立証責任)は、こちらが消費税申告をしない場合、税務当局はどのように立証するのでしょうか?


 なかなか胆力の必要とされる事案。
 まったくの同じ類例に当たったことは無いので、なんとも言えないところです。

 とはいっても預金調査で、基準期間となる対象期間中にそれなりの金額の入金があり、それが課税売上であるという判断がされれば、税務当局側が「基準期間で課税売上高が最低でも1000万円は超えているから、当課税期間に消費税の申告をしてもらえないもんかしら」という旨で、申告の慫慂を行う可能性はあると思います(断言はできませんが…)。
 で、基準期間における課税売上高と判断される金額が曖昧であるとか、当課税期間における課税売上が僅少である場合などは、当局側から深いツッコミを受けることもないのかな、という気もします。
 なのでご質問の「税務当局はどのように立証するか」という点については、はっきりとした回答はできません。すいません。

 なお、そのような状態でモヤモヤするのも、精神衛生上よろしくないかなーとは思います。特に破産管財人が。
 私なら、所轄税務署の法人担当に、基準期間となる期間中の通帳を持っていって、「納税義務なしと判断しますのでそれでヨロシク」という形で、事前に相談を行いますかねえ。
 その上で、その際の先方(当局の担当者)の反応を見て、「無申告でも問題ないでしょう」と判断すれば、破産管財人に一連の状況について説明して、どうしましょうかねと判断を仰ぐ。その結果、最終的に破産管財人が「んじゃ無申告で進みましょう」と決断すれば、申告はしない。

 そんな感じで処理するかな、というところです。

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