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財団放棄された不動産売却に関する消費税

質問を賜りました。

現在破産手続き中の法人で、破産管財人が破産財団から放棄した抵当権付不動産があります。
放棄後暫くして抵当権者が買主を見つけてきたため、裁判所から清算人の弁護士が選任されました。
清算人の弁護士は、抵当権者と交渉し、売却に係る諸費用と、不動産のうち建物部分の価額に対応する消費税を差し引いた額を、抵当権者に支払うことになりました。

この場合、最終的に清算人の弁護士の手元には、差し引いた消費税が残るのですが、この消費税の申告、納税は誰がどのように行うものでしょうか?
なお、消費税は課税事業者です。


これは判断に迷うケースですね。
敢えて答えるとすると「誰も申告しない」というところかと思います。

想定される「申告者」というのは
・破産管財人
・清算人
・破産法人の代表者

になるのですが、いずれの当事者も「えーそんなん言われても申告なんてできませんよ」という反応になるケースです。

破産管財人→「もはや管財人の管理の及ぶものじゃない。だからノータッチっす」
清算人→「その取引部分だけ切り取って申告納付ってできるの?出来ないよね」
破産法人の代表者→「わしゃー知らん。知らんところで行われたことだ」

という感じでしょうか。



もちろん、だからと言って「申告納付しなくてもいい」というわけではありませんので、
当該売却の事実を把握した税務署から後日、この部分の消費税について決定をくらう可能性はあります。

で、その場合には、当該消費税は財団債権ではありません。財産そのものが財団から放棄されているので。
ということは劣後的破産債権としての取扱になると思われますが、そうなると破産の場合には配当順位が回ってくる可能性としてはどうだろう、という感想です。

したがって結論としては「誰も申告はせず、その結果として決定を受ける可能性があり、もしそれが管財人宛に通知されれば、それを粛々と管財業務遂行上処理していくことになるんでしょうね」ということになります。

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破産者が個人の場合の源泉所得税の納付

質問を賜りました。

法律事務所で事務をしているのですが、管財報酬の源泉税の納め方がよくわかりません。
破産者が法人の場合、法人の所轄税務署から整理番号のついた納付書を取り寄せて、同税務署に源泉税を納めております。

その一方、破産者が個人の場合は、必ずしも源泉徴収をしなくてよいことと思いますが、管財人の意向により納める予定でおります。税務署は管財人が弁護士として納めている最寄の税務署です。
こういう場合の納付書の記載方法・整理番号についてはどのように扱うべきと考えればよろしいのでしょうか?

なお税務署に質問したところ、確たる回答が得られず、09~番号(?)の納付書で管財人の名前・住所で納めればいいのではないですかねぇ…!?とのことでした。
何かご教示いただけましたら幸いです。



これは初めて聞くケースですねぇ。

ご指摘のとおり、破産者が個人の場合、管財報酬だからといってすべてのそれに対して源泉をせねばならないということではありません。
管財報酬についての源泉をする必要があるか否かは、その個人が破産従前において「源泉徴収義務者であったかどうか」で判定することになります。
なので、要件に該当しなければ、そもそも源泉する必要は無いでしょう。

それでもなお、管財人として「とりあえず1割でも先に源泉しておきますわー」というのであれば、まぁ税務署としては断る理由も無いのかもしれません。


で、質問の中にある「管財人の名前・住所で納めればいいのでは」というところですが、これは、
・納付書はその弁護士の納付書を使う
・徴収義務者のところにその弁護士の名前があるが、それに破産者の氏名を補記する
という使い方を想定しているのではないでしょうか。

具体的に言うと、
・破産者:「山田太郎」
・管財人:「佐藤次郎」
である場合に、

・佐藤次郎先生が(従業員給与に対しての源泉の納付とかで)通常使っている納付書を用い、
・その納付書の下のほうの徴収義務者欄に「佐藤次郎」とタイプされているところに、
・手書きで「破産者 山田太郎 破産管財人」と補記して、
・「破産者 山田太郎 破産管財人 佐藤次郎」という名前で納付してはどーですか?
というようなことを想定しているのではないかと思います。


したらば
「破産管財人である佐藤次郎」が「弁護士である佐藤次郎」へ支払った報酬
に対する源泉を納付したことになります。
で、それに基づいて、後日、「弁護士である佐藤次郎」の確定申告を行う、と。


まぁ、そこまでやるのが正解なのかどうかはよく分かりません。
でも、特に文句は出てこないと思いますねー。


:::

(2012/04/23追記)

上記のようにして納付する際に、納付書の右上にあらかじめ印刷されている、8ケタの整理番号は二重線で消しておいたほうがいいかもしれません。

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管財人からの源泉相当額の交付請求

質問を賜りました。

今般、管財人より、「申立代理人に対する法人の申立手数料の源泉税」を管財人に交付するようにと指示がありました。
これまで、法人の破産申立はたくさんしておりますが、初めての指示であり、戸惑っております。
これは、管財人に源泉税分を渡して、管財人が税務署に納付して、こちらに支払調書を交付をしてくれる? ということになるのでしょうか?



状況としては、以下のような感じかと思います。

1) A社が破産の申立を行う。申立代理人はB弁護士。
2) A社からB弁護士に対し、申立手数料として弁護士報酬を100万円支払った。その際、源泉をしなかった。
3) A社の破産申立が受理され、破産手続が開始し、Cが管財人に選任された。
4) 2)で支払った報酬は弁護士報酬なので、本来ならA社が10万円を源泉徴収し、税務署に納める必要がある。
5) ところがA社は、源泉せずに100万円をB弁護士に支払った。
6) そこで管財人Cは、B弁護士に対し、4)の10万円をCへ交付するようにと指示した。


なんか色々考えさせられるケースですが、どうでしょうかね。

今回のご質問はB弁護士側からのものかと思います。
4)にある10万円は、本来は確かに源泉しておかなければなりません。それがB弁護士の懐に入っているわけですから、それは手取り額が多すぎだよねーということになります。

なので、A社は源泉所得税を納付しなければなりませんので、B弁護士にその分を返してくださいなとお願いすることになります。
現時点で管財人はCですので、Bが返すとなると、Cへ返還(交付)することになるでしょう。
(税務署に源泉所得税を納めるのは、B弁護士ではなく、A社の義務なので)

ということで、Cの指示としては、間違ったことを言ってるわけではなさそうです。


:::

さて、もしこの度、B弁護士がC管財人に10万円を交付したとしたとして、上記質問の件です。

管財人に源泉税分を渡して、管財人が税務署に納付して、こちらに支払調書を交付をしてくれる?


これはどうでしょう。管財人に確認してみないと何ともいえないでしょう。

B弁護士側としてみれば、もし10万円を交付したら、支払調書の交付を要求することになります。
それを以て確定申告を行います。

仮に、2)の100万円の弁護士報酬が去年以前の収入であれば、更正の請求をすることになります。
(所得金額は変わらないけど、源泉徴収税額が当初申告より多いことが判明→その差額を返してね、という旨)
でも更正の請求をするとなるならば、ちょっと面倒くさいですよねー。


それにそもそも、管財人Cはこの10万円を受領したら、それを税務署に納付するのでしょうか?
財団の増殖のために指示しているのでしょうから、管財人Cがそれを税務署に納付するかどうかは微妙なところかもしれません。

まぁでも、管財人は税務上、執行機関ですので、管財人に払ったら、国に納付したことと同等と判断してもいいとも思います。


あまりまとまりの無い話になりましたが、結論としては
 ・今回の交付指示を断るのはなかなか難しそう。
 ・源泉分を管財人に払うなら、支払調書を要求し、それを以て確定申告を行う。
 ・該当源泉の収入が前年以前のものなら、更正の請求をすることになる。なので手間が増える。
ということになるでしょうか。

強引な論法でいくなら、
 ・そもそも源泉をしていなかったのはA社の責任なので、こちら(B弁護士側)は関係ない。
という主張もあるかもしれません。
(道義上はアレな論法なのでオススメしませんが・・・)

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勤務弁護士への支給(給与?業務委託費?)

質問を賜りました。

個人の法律事務所で事務をしています。
この度、勤務弁護士が入所することになりました。
この方の給与形態は、雇用契約として給与を支払うのではなく、委任契約のようにして毎月報酬25万円支払うというものです。(そのように行うというボスの意向です)

そこで、質問です。

Q1.
この場合、この方への毎月の支払額は、25万円から10%の源泉徴収をした22万5000円のみでよいのでしょうか。社会保険料は給与ではないので発生しないということでよいのでしょうか。また、労働保険も同様に考えてよいのでしょうか。

Q2.
また、勤務弁護士が名義で受けた法律相談や国選などの報酬は、事務所の売上として構わないのでしょうか。この場合、勤務弁護士が支払う弁護士会への負担金はどのようにすればよいのでしょうか。

Q3.
ゆくゆくはこの勤務弁護士が個人事件を受けることを認めるようですが、その際の報酬については、何%かを事務所に入れてもらうようなのです。この場合の経理は、入れてもらった分を「売上」で処理すればよいのでしょうか。


まず前置きとして、
このような形態(雇用形態ではなく、委任契約というか外注のような形)での勤務弁護士というのは、弁護士業界においては現実に存在はしますが、対税務署的にはリスクがある、ということは理解しておいたほうがいいでしょう。

仮に税務調査が入った場合には、税務署のほうからは
「この勤務弁護士って、実際の業務は所長の指示命令系統に従い動くんではないですか?
執務机も自前の用意ではなく、事務所からの支給ではないですか?
もし現実の形態がそうなら、これは業務請負契約ではなく雇用契約なので、支払うボスとしては給与の支払として扱うべきですし、勤務弁護士の方の収入は、給与所得になります」
という旨の指摘を受けることが想定されます。

それでも、ボスとしては
「いやこれは給与ではないんだ。一種の事務所内外注なんだ。つまりイソ弁ではなくノキ弁のようなものなんだ。だから普通の外注と同様、10%源泉ということにしているんだ」
という旨を主張することになるのでしょうかね。

理由はおそらく、
・社会保険料の負担を避けるため
・消費税の節税のため
というのが主なところでしょう。

まぁそういうチョイスをするということはボスの責任でやることですので、事務局としてどうこういうところではないのですが・・・。


で、そういう前置きはさておき、
ボスの意向に沿う(沿わざるを得ない)という前提で、今回の質問についての回答は以下のとおりです。

A1.
毎月の支払は、10%源泉して払うということになるでしょう。
支払科目としては、給料ではなく「外注費」や「業務委託費」になります。
社会保険料・雇用保険料は発生しません。

A2.
これはボスと勤務弁護士との取決め(入所時の合意内容)次第です。

実際、勤務弁護士の法律相談や国選の収入を、事務所に入れさせているところは数多くあります。
その場合、裁判所や弁護士会からの支払調書というのは勤務弁護士宛となるのが通常ですので、その表記内容と収入の帰属は違うことになります。その旨は理解しておかねばなりません。

また、その場合の負担金ですが、収入が事務所帰属とするなら、当然の如く負担金も事務所から支出することになるでしょう。
これも、弁護士会からの負担金領収書は勤務弁護士宛となるでしょうから、表記内容と支出負担者が異なることになります。

もし、「収入は事務所に帰属、負担は勤務弁護士が負担、というようにする」とボスと勤務弁護士とで取決めにしているのであれば、そう処理することになります(鬼のような扱いですが)

A3.
その理解で構いません。
事務所としては売上になります。(それ以外のやりようが無いという感じです)


:::

今回の質問は、現実的に存在するとはいえ、税務会計的にはイレギュラーなケースなので、
税務署に聞いても、経理の本を読んでも、弁護士会作成の資料などを見ても、なかなかコレという回答に巡り合わないかもしれません。


私がそのような旨の質問を、もし、ボス弁の立場の人から受けたら、

・雇用契約ではなく業務委託でいくんだったら、毎月、勤務弁護士からボス弁宛に請求書を出させるべき。
(内容は、業務受託料25万・源泉2万5000・差引請求22万5000)
・勤務弁護士は事業所得の収入になるので、確定申告をさせること。
(そうしないとこちらの処理との整合性がとれない)
・以上をしたからといって、業務委託費としての扱いが認められるという保証はないので、その点は了解しといてね。
(やらないよりはマシだろうというレベル)

という回答をします。その上で、

・実際のところの勤務形態はどうなってるの? 執務時間とか、什器備品の使用ルールとか、事務局の使い方とか。
・それが雇用契約のパターンとは違う、というのなら、業務委託費としてもまぁOKでしょう。
・それが事務局とあまり変わらないのなら、悪いことは言わないから雇用契約にしときましょう。

とアドバイスします。
(どうしても税務調査が行われるとしたケースを想定してしまうので、致し方ないところですねー)

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税理士事務所と会計事務所との違い

  • 2011-11-06 (日)
  • Q&A

質問を賜りました。

街中には「***税理士事務所」と「***会計事務所」というのがありますが、この違いは何ですか?


運営主体が違う可能性があります。(絶対に違うというわけではありません)
税理士事務所はその名の通り、税理士が運営しています。
会計事務所は、運営が会計士かもしれませんし、税理士かもしれません。

ただ、もしこの質問が、「***会計士事務所」でしたら、様相が変わってきます。
この場合、会計士事務所とは、その名のとおり会計士(公認会計士)が運営しているものとなります。
(「***公認会計士事務所」となれば、これは間違いなく、公認会計士が運営しています)


税理士が業務を行うためには税理士会に登録しなければならないのですが、その際、住所・氏名・生年月日・事務所所在地などとともに、「事務所名」を登録しなければなりません。この「事務所名」は「個人名フルネーム+税理士事務所」としなければならないことになっています。
ただその場合でも、税務署や金融機関や世間一般に対して使用する、「屋号」についてはそのシバリはありませんので、対外的に「会計事務所」を使用することがあります。
世間一般的に「税理士事務所」よりは「会計事務所」のほうがカッコイイと思われているのでしょうかねぇ?


ということで、街中の屋号から判断できることは
 ・「***税理士事務所」→ 税理士が運営
 ・「***会計事務所」→ 公認会計士が運営 または 税理士が運営
 ・「***会計士事務所」→ 公認会計士が運営
 ・「***公認会計士事務所」→ 公認会計士が運営
 ・「***公認会計士・税理士事務所」→ 公認会計士かつ税理士である人が運営
となります。

公認会計士と税理士の違いは・・・まぁ資格の専門学校のWebでも見てください。

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共同事務所での弥生会計セットアップ

質問を賜りました。

法律事務所職員です。パートナー2人で事務所運営しています。弁護士2人、事務員1人です。
この度、事務所経理を会計ソフトを使用して行うようになり、私が弥生会計を使って処理することになったのですが、初期設定とか、どうしたらいいでしょうか?
弁護士からは「青色申告控除65万円が使えるようにしてね」と言われてます。
注意点とかあれば教えて欲しいのですが。


なかなか大変かと思います。
それでもって漠然としたお問い合わせでもありますので、いろいろ想定しながらの回答になりますが、思い当たる節といえば、そうですねー。


まず弥生会計のバージョン(というかグレード)でしょうか。
弥生シリーズには
・やよいの青色申告 (実売価格1万前後)
・弥生会計スタンダード (同じく3万前後)
・弥生会計プロフェッショナル (同じく6万前後)
があります。

弁護士を個別にバラして管理する経理であれば、「やよいの青色申告」で何とかなるかなと思います。
ひとつのソフト内で事業所設定は複数行えますので、別々の事務所として登録してしまえばいいでしょう。


ただ、共通の経費とか売上とかがあり、それをひとつの口座で管理するというのであれば、別々の事務所として設定して処理していくのは無理があると思います。
65万控除を受けるためには貸借対照表の作成が必要なので、そのためのデータを集計するのであれば、事業所は1つとして設定し、その中で部門設定(A弁護士、B弁護士)として処理するのがいいでしょう。
このような部門処理が行えるのは弥生シリーズの中で「プロフェッショナル」だけです。
部門別の貸借対照表データも拾えるので、こちらのほうが使い勝手は良いです。
(が、ソフト代が高くなるのが難点ですね)

なお、事業所を1つとしたとき、不都合な点もあります。
それは、弥生の決算書作成機能に関することなんですが、
確定申告書に添付する個人事業の決算書作成において、弁護士個人別のそれが作成できないことです。
(データは抽出できるのですが、所定帳票に部門別に転記はできない模様)


ですから、プロフェッショナルを使用すると仮定して
・A弁護士
・B弁護士
・共通(●●法律事務所)
という3事業所を設定するといいのではないでしょうか。
そして毎月か年1回か、決まった時期に、共通の事業所から両弁護士へのデータを転記するという方法です。


:::

コストの関係でどうしても「やよいの青色申告」を使用せざるを得ないケースについては、もう少し考えてみたいと思います。

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弁護士用の経理ソフトでオススメなものは?

質問を賜りました。

弁護士用の経理ソフトで何かいいのはありませんか?


巷でときどき名を伺うのは「弁経(べんけい)」です。
あと、検索しますと「弁護士会計」というのもあるようです。
お値段は一般的な感覚から見ますと、総じて高いようですね。
(経理業界人からはそうでもないと感じますが)

これらの弁護士特化ソフトというのは、
経理機能のみならず、案件管理や預り金管理などの機能も充実しているので、
「経理ソフト」というよりは「経理を含んだ業務管理ソフト」という感じです。


経理機能のみでよい、というのであれば「やよいの青色申告」で十分かと思います。
ただ、勘定科目・補助科目等の初期セットアップをしっかり行った上で、という条件つきです。
弁護士経理においては、一般の個人事業主経理と比べて特殊な処理が多いので、
勘定科目・伝票登録・仕訳登録を駆使して、スムーズに扱えるようにしたいですね。

預り金とか立替実費についても事件ごとに一覧で管理したいというのであれば、
「弥生会計プロフェッショナル」を使用し、事件別の部門を設定すれば、結構使えるのではないかと思います。

 

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