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報酬等に係る源泉所得税を引き忘れたら?

  • 2011-10-11 (火) 12:29

依頼者からの報酬10万円を受領する際に、本来は95,000円(=報酬10万+消費税5,000-源泉1万)をすべきところ、源泉の1万円を差引かずに105,000円受領してしまいました。
このようなときはどうすればいいのでしょうか?



源泉所得税について注意しなければならない点といえば、
「顧問料や報酬や着手金というようないわゆる弁護士報酬を受領する際には、源泉分を引いた後の金額を受領する」
ということです。(当たり前といえば当たり前なのかもしれませんが)

ですから源泉されるべき金額が引かれていないことが判明した場合には、
 ・弁護士は支払者にその金額を返金する
 ・支払者はその返金された金額を税務署に納める
とするのが正しいルールということになります。

実務的には、顧問料のような定期的に発生するものである場合には、翌月以降の支払額と相殺するという形をとり、支払者(顧問先等)には源泉相当額を速やかに税務署へ納めてくださいなという指示をすることになるでしょう。

そうでないスポットの報酬のような場合には、源泉分を直ちに支払者へ返金するのがいいと思います。


源泉所得税というのは、
 ・支払う側が源泉分を差し引かねばならない。(一定の支払者は差し引く必要は無し)
 ・んでもってその差し引いた分は、支払う側が、所定の期限内に税務署に納めなければならない。
というルールです。

弁護士から「報酬として10万円払って下さいな」と請求されると、
支払側が「ではそれは弁護士報酬なので、1万円差引いて9万円支払いますね」と判断・処理しないといけない、とされているものです。

つまり、ここで1万円源泉しなかったら、税務上は、それは支払側のミスと扱われるわけです。
(報酬請求時に源泉所得税の金額を明記しなかったからといって、弁護士側に責任が生ずるわけではありません)

つまり極端な話をすれば、
 ・ある弁護士報酬が源泉されずに入金されていた場合、その源泉相当額を税務署に納める義務があるのはあくまで支払者であり、
 ・その場合、弁護士の方が源泉分を納付しなければならないとか、弁護士が気を利かせて代わりに納付すればそれを以て本来源泉しなければならない支払者の源泉徴収義務が免除されるとか、そんな規定は無い
ということになります。


まぁでも、やはり請求する時点において、源泉所得税の記載を忘れずに行うべきと思います。
支払側が源泉徴収義務について詳しく判断できないケースも想定されますし。

また、請求書上にて
 「当事務所へは源泉所得税差引後の金額をお振込いただき、源泉所得税につきましては、貴社から税務署へ、所定の期限内に納付の程をお願いします」
との旨補記すれば、支払側にとって、より分かりやすいでしょう。

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