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勤務弁護士はどういうときに確定申告が必要か?

  • 2011-10-31 (月) 8:02

勤務弁護士です。
弁護士になって3年目、ボチボチ自分の名前の事業収入が増えてきました。
確定申告したほうがいいのでしょうか?
しなければ何か問題が出てきたり、将来的に不利、ということはありませんか?


勤務(アソシエイト)弁護士の場合は、基本的に「収入=事務所からの給与」なので、収入が給与のみであるなら確定申告は不要です。
これは、事務所で行われる(はず)の年末調整で、課税関係はすべて終了。という意味です。
(年末調整もまったくしないという事務所では・・・まぁ確定申告したほうがいいでしょうね)

ただし、法律相談や国選、その他個人的な収入などの、いわゆる事業所得や雑所得となる収入で、自分名義のものが生じると、確定申告を考える必要が出てきます。

で、このような収入がいくらあれば確定申告しなければならないのか?
これについてルール上は「給与以外の “所得” が20万円を超える人」となります。


間違えていけないのは、「収入」と「所得」の違いです。

ここでいう「所得」とは「総収入金額-必要経費」で計算するものです。
なので厳密に言えば、「収入額が20万超えたら直ちに確定申告!」というものではありません。
 1) 必要経費がいくらかかっているか?を自分で計算
 2) その必要経費額を収入から差し引く
 3) 2)の結果算出される差引残額が20万を超えるかどうかで判定
となります。

上記の計算方法からいくと、売上がいくらあろうが、所得(もうけ)が20万を超えているかどうかっていうのは、本人にしか分かりません。

しかしまぁ実際は、うーん、どんなもんでしょうか。
弁護士の経費率(←そんな率は定められてはいませんが、経験的に)が50%くらいと仮定すれば、「給料以外の収入が40万を超えたら確定申告をして、正味の所得を申告しておくほうがベター」ということになるんでしょうかねぇ。

例えば収入が50万円超えていれば、「所得は20万を超えているのでは?」と思われても不思議ではないですし。

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さて、確定申告しないとどうなるかという話ですが、
アソシエイトの場合は、少々収入があっても、税務署のほうから特に何も言われることはないようです(経験上)。
*申告しなくていい、と言っているわけではありませんので念の為。

ただ、アソシエイトでも、大きな管財案件とかでそれなりの収入があれば、申告しておかないと税務署から「お問い合わせ」という名の呼び出しがかかる可能性があります。
管財の場合は、関係者が多岐にわたるので、税務署に収入内容が捕捉される可能性が高いわけですしね。
(源泉されていない報酬でも、税務署は捕捉していることがあるようです)

仮に調査が入り、過去に渡り所得が20万を超えているにも係わらず無申告であったころが判明すれば、5~7年くらい遡って申告させられることになるでしょう。
ペナルティもつきますので、そうなったら結構痛いですね。


なお、
 ・給与以外の所得が20万を超えないうちは確定申告の義務はない
のですが、これは
 ・このときでも別に確定申告してはいけないというわけではない
ので、見方を変えて、「義務は無いが敢えて申告する」というのも一考です。

アソシエイトの場合には、(ケースバイケースですが)確定申告をすることにより、給与所得分・事業所得分の源泉所得税が還付されるケースが想定されます。
また、事業所得部分がマイナスですと、確定申告をすることで、翌年の住民税が安くなります。
これらは確定申告によるメリットということになります。


それにゆくゆく独立を、ということを考えているのであれば、早いうちから経験しておくのが良い、という考え方もあります。
実際に確定申告を行ってこそ見えてくる面というのも多々あるでしょう。
例えば、領収書を忘れずに貰うことがいかに大切なことか、とか。

同期の方とか、ボス弁の先生と相談してみるのもいいかもしれません。
 

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