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粉飾決算の場合は、税還付の可能性あり?

  • 2011-08-08 (月) 22:48

破産申立文書を確認したところ、「粉飾決算などを含め色々頑張ったが、力及ばず今回の破産申立に至ったものである」の旨が記されていました。
粉飾決算=消費税還付を疑え、と聞いたことがあるんですが、これに気づいたら、具体的にはどうチェックすればよいのでしょう?



●実際問題、破産する会社はギリギリまで延命措置を図っていることが多く、嘘の決算を組んで融資を受けていたりすることが少なくありません。

管財税務の観点からいうと、粉飾決算などの理由で、「売掛金の過大計上がありそうなとき」には、消費税還付の可能性が高いといえます。

債権目録上の売掛金や受取手形につき、
 ・会計上計上額(管財業務で使用する「評価額」とは異なるのが普通) と、
 ・実際の回収額
とに差額がある場合に、貸倒損失を計上できることになります。

消費税法上の規定でいうと、貸倒にかかる消費税額は税額控除の対象となります。
これを織り込んで消費税の申告を行うことにより、消費税が還付される可能性が高くなります。
だからその旨の申告を行って還付を受けるように図りましょう。それが財団の増殖に繋がりますので、管財人の業務としては必須事項ですよねー

・・・ということになるわけです。

で、この場合、貸倒の事実を称する書類が必要となります。
これについては管財人作成の「財産目録等」を使用することになるでしょう。


●ところで、申立書類には粉飾決算については特に記載されていない場合に、それ(粉飾)をしているかどうかを判断するためにはどんな方法があるのでしょうか。

代表者や経理担当者に聞いてみるというのも一手です。
「ぶっちゃけた話、売上とか水増ししていませんでしたか?」とか聞いてみるわけです。

その他によくやる方法として、
 ・直近過去3~5期分の決算書を用意する。
 ・「損益計算書」「貸借対照表」にある各科目の数値を期別に並べ、推移を見る。
というのが挙げられます。

科目の数値が著しく増減しているものについてはその原因を確認します。
場合によっては科目の内訳書を併せて確認したりして、「事実に反する経理」や「適正な科目を使用しない経理」が行われていないかを推測していくと、粉飾のアタリをつけることは可能です。
(ここらへんは経営分析の範疇にも入りますので、なかなかノウハウが求められるところです)


●破産法人について「申告をすると税金の還付が見込めるか?」ということを判断するために必要な書類としては、どんなものが必要でしょうか。

これについては、概ね次のような感じです。

破産申立を行う直近の
 ・税務申告書(法人税・消費税)
 ・貸借対照表
 ・損益計算書
 ・勘定科目明細書

上記は、「税務署に提出した申告書一式」としてセットされていることが多いので、簡単にいうと「税務申告書および決算書を用意してくださいな」ということになります。

また、破産申立直前までの
 ・総勘定元帳
 ・売掛帳
もあれば尚良いでしょう。
これらは税務署に提出しているものではありませんが、いわゆる「経理書類」なので、破産会社からの引継書類に含まれていることが期待されます。


上記書類は、できれば過去3期分くらいは欲しいところです。

というのは、粉飾の有無のアタリをつけるためには、1年分よりは数年分の推移が確認できるほうが、より精度が高まりますし、また、消費税の申告状況を確認するため(課税?免税?原則?簡易?)には、これくらいの期間分を確認したほうがいいからです。
 

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